高学歴ワーキングプアとは何か?

高学歴ワーキングプアとは何か
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0910/04/news001.html
2009年10月04日 ITmedia

                                                                                                        • -

まぁ、今更という感じですが・・・・
事態はけっこう深刻のようですね。今時、博士課程に行く人って内心チャレンジャーだなーって思います。

社会人から言わせてわせてもらえば、いい歳(20後半以上)して「定職につかない」、「収入がない」というのはかなり精神的にも経済的にも非常に辛いと思います。余談ですが、結婚式に呼ばれただけてで約4万から5万は飛びますし・・・。その費用をどうやって捻出するのでしょうか。博士課程の学生の経済事情はちょっと気になるところです。

筑波大学の先輩が、のほほーんと博士課程にいってしまったのですが、めちゃくちゃ優秀であったため、ストレートで博士論文を書いて修了し、既に某有名研究所の職を得ていました。現状において、彼のようなケースは非常に珍しいと言えるでしょう。今の時代「普通に優秀」程度では常勤の職を得ることは難しいですから。

学歴ロンダリング」著者の唯乃氏や「高学歴ワーキングプア」著者の水月氏によると、アカデミックポスト(常勤の研究職)を手に入れるためには、実力云々以上に、「運」や「人脈」といった要素がかなり重要だというのです。このサバイバルスキルは、研究者の世界だけでなく、一般企業にも通用することです。

市場に出回っているもので、博士課程の危険性を説いた本は非常に少ないと思います。これについては、「アカデミア・サバイバル 」著者の水月昭道氏も著書のなかで同様の意見を述べています。高学歴ワーキングプア問題を取り扱った3冊を紹介しましょう。なお、拙著「学歴ロンダリング」は、東京大学大学院の博士課程の惨状及び文部科学省の政策に対する批判を展開しています。著者の私がこんなことをいうのはアレですが、本書の「要」はこの高学歴ワーキングプア問題にあると思っています。

水月昭道氏のブログ
http://blog.goo.ne.jp/drikiru/e/ddc0b040443148b6705b25292cada4fc

高学歴ワーキングプア  「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

高学歴ワーキングプア 「フリーター生産工場」としての大学院 (光文社新書)

学歴ロンダリング (光文社ペーパーバックスBusiness)

学歴ロンダリング (光文社ペーパーバックスBusiness)

本書を要約するのであれば、「学歴ロンダリングは主に理工系修士までが有効で、博士課程進学者の99%は人生終了、即死」と言えます。拙著でもウザイくらいに言いましたが、必要最低限の「情報リテラシー」があれば、安易に博士課程なんかにいかないはずなんですけどね・・・・・。

拙著「学歴ロンダリング」には各研究科の就職率・アカデミックポスト取得率等を掲載しました。理学系研究科・数理科学研究科の無職っぷりはまさにヤバイの一言です!誰が見つけたのか知らないが、なんと、共著者の唯乃氏の情報によると、東京大学大学院理学系研究科の「教授会」で拙著「学歴ロンダリング」が取り上げられたというのです。どうやら、理学系の無職っぷりに危機感を抱いた教授陣が拙著に興味を示したのでしょうか?東大の生協の「東大受験本コーナー!」に私の本が堂々と売られているくらいですから手に取ること自体は不思議ではないのですが。

唯乃氏のブログ
http://gouache.asablo.jp/blog/

■それにしても、なぜ安易に博士課程に進学する学生がいるのか?■

研究室という閉鎖的な環境にずっと閉じこもっていると、独特な価値観が醸成されていくと私は思います。大学院では専門性を身につけることができる一方で、社会から遠のき社会人不適合者になる危険性を孕んでいるのです。気づいた時には、教授や准教授に唆され、自分は優秀な人材であると勘違し、安易に博士課程に進学してしまう純朴メガネ君が多数いることでしょう。所詮、大学の先生なんて自分の既得権益守るために、学生を駒扱いにしているというのに。純朴で素直な学生はそんなことに気づくわけがありません。東京大学にもそんな純朴メガネ君が多数います、はたして博士課程に進学した純朴メガネ君の何割がその学歴に見合った「人並み以上の暮らし」を送ることができるのでしょうか?


さて、そんな純朴メガネ君がやっとのことで博士課程を修了し、就職しようと思ったら、肝心のポストの空きがないため定職にありつけないというのです。どっ、、、どうしよう!気づいた時には、500万近くにも膨れ上がった膨大な奨学金の返済が待ち受けているです。そんなさなか、日本学生支援機構は、奨学金の返済が滞っている学生をブラックリスト化する可能性があることを示唆しました。まさに身も心もボロ雑巾・踏んだり蹴ったりと言える惨状である。もはや雑巾のほうがましだ?と思える状況になったが最後、行方不明になるものや、自殺してしまうものまで出ているというのだ。

修士で卒業した奴らは、一流企業に勤め安定した収入と地位を得ているというのに、自分は「30代にして無職!」・「30代にして親のスネかじり!」・「東京大学卒業なのに無職!」という状況は、当の本人にっと苦痛極まりないと言えるでしょう。民間企業へ就職しようにも、30代にもなって社会との接点を一切もっていないため、一般企業も扱いに困り果てている。そして何よりも、辛いことは今まで親から何百万という教育投資を受けてきたにも関わらず、その投資を回収するどころか、前述の奨学金を含め大赤字に陥っている点だ。さらに生涯賃金の損失という観点からすれば、軽く5000万以上がパァーになっているともいえるだから、まさに博士課程進学は、「人生の不良債権」といっても過言ではない。

高学歴ワーキングプアについて一時間かけてブログ書いてみたけど、事態は予想以上に深刻ですね。実際に自殺しちゃう人とかいるみたいですし。

まあ、ようは「情報リテラシー」を磨けってことだな。ありとあらゆる大量の情報があふれている今の時代であるからこそ、混沌とした情報の中から正しい情報を取捨選択する能力(リテラシー)を身につけていきたいですね。

博士課程への進学のPPTは、大学院受験セミナー2009で使用しました。
こちらで見れます。
http://d.hatena.ne.jp/power-ocean/20090928/1254063804



にほんブログ村 受験ブログ 大学院受験へにほんブログ村 教育ブログ 大学教育へ


★読後クリックお願い申し上げます★

東京大学大学院・東京工業大学院に合格されたい方は、ぜひmixi「他大学院進学コンサルタント」に加入してください。
http://mixi.jp/view_community.pl?id=1733400
雑誌「AERA」で本コミュニティが紹介されました。

マスコミの方へ:
今後、取材、執筆、講演依頼など、ご用命ございましたらどうぞお気軽にお声掛け下さい。